「編曲ってどうやるのですか?」
「アレンジのやり方が分からない」
「編曲って何をやるの?」
編曲(アレンジ)について、レッスンでよく相談されます。
作曲はメロディーを作ること、作詞は歌詞を書くことだとイメージしやすいですが、編曲となると少し分かりにくいかもしれません。
ひとつのヒントとして、私が編曲する際に脳内で起きている出来事をご紹介します。
私は編曲作業をしている時、頭の中で架空の演奏者たちを動かしています。
例えば、サウンドスケッチ(曲の土台)ができたとします。
ここでドラムを入れようと思った時、
「今回はどんなドラマーに演奏してもらおうかな?」と考えています。
今回はロックな曲なので力強いドラマーに叩いてもらおうか?
少し繊細さがあるドラマーも良いかも?
派手なフィルインを入れたがるタイプのドラマーは今回パス!なんてことを想像してます。
実際にはソフトウェア音源で打ち込むのですが、私の中では演奏者を選んでいる感覚です。
ベーシストも同様です。しっかり支えてくれる職人タイプだったり、自分をアピールしたがる個性的なベーシストだったり。そんな演奏者をイメージしながら音選びや打ち込みをしていきます。
あくまで脳内のお話です。
曲によってメンバーが変わったり、時には前回オファーしたプレイヤーが登場したりします。
ある曲では大活躍したピアニストが、別の曲だと雰囲気が合わないこともあります。
そんな時は申し訳ないのですが、メンバーチェンジさせていただきます。
DAW上では音源やプリセットを変更しているだけなのですが、私の頭の中では完全に演奏者の交代です。
打ち込み作業も演奏指導に近いかもしれません。
MIDIデータを入力する時も、
「そこはもう少し優しく弾いて」
「ここは勢いよく!」
「少しリズムを後ろにしてみよう」
そんなことを考えながら調整しています。
まるでリハーサルで演奏者に指示を出しているような感覚です。
あくまで脳内のお話です。
編曲というと、音楽理論や難しい知識が必要な作業と思われがちです。もちろん知識は役に立ちます。
しかし、それ以上に大切なのは理想のサウンドを思い描くことではないでしょうか?
「この音だったら、このプレイヤーが似合うかも」
「このプレイヤーなら、こう演奏するだろう」
そんな想像をすることで、理想のサウンドに近づけていきます。
DTMや編曲の面白さは、単に音を並べることではありません。
DAWソフト上にメンバーを並べ、理想の演奏を作り上げていくことでもあります。
指揮をするのはあなた自身なのです!
まずは難しく考えずに、
「この曲はどんなメンバーに演奏させようか?」
そんな想像から始めてみるのも、音楽制作の楽しい入り口かもしれません。
